留学を控えた方にとって、英語しか話せない環境で暮らすということは、とても不安なことです。
本当に生活ができるのか?
友達はできるのか?
学校の授業にはついていけるのか?
心配になることは山ほどあります。なので少しでも日本で英語に慣れておこうと、留学前に英会話スクールに通うかどうか迷う方も多いのではないでしょうか?
英会話スクールは、英語の基本文法や日常会話、ビジネス英語までの広範囲なスキルを効果的に学ぶことができます。ただ、忙しい留学準備期間において、学費や時間はとても貴重です。それらを英会話スクールに投資することが、自分にとって最善の選択なのか、じっくり考える必要があります。
この記事では、留学前に英会話スクールに通うべきか迷っている方に対して、どういった方が英会話スクールに通うべきかなのかを解説します。
留学に行くけれど、英会話スクールに通ったほうがいいの?
英語の勉強は何をするべき?
こういった疑問を持った方の参考にされば幸いです!
【まず結論】英会話スクールが必要かは”期間”で決めよう!
まずは結論ですが、僕の7年間の留学の経験から、留学前に英会話スクールは必要ではありません。
ただ、もし英語に不安があり、英会話スクールに行くべきか悩んでいるという方は、留学の期間で決める方法がおススメです。
具体的には、英会話スクール通うことで、留学がより成功しやすくなる人は以下のようになります。
- 短期留学
- 英語に不安がある
- 現地の人とのコミュニケーションをなるべく早く、たくさん取りたい方
それ以外の方は、英会話スクールは基本的には必須ではありません。
あなたの留学は短期 or 長期?
そもそも留学のタイプは、滞在期間により大きく2つに分けられます。
短期留学・・・数日~1年未満 例) 語学留学や交換留学
長期留学・・・1年以上 例) 大学などへの正規留学
短期留学 (数日~1年未満)
短期留学の場合は、語学学校や交換留学を通して、現地の言語や文化、人とふれあうことを目的としています。
大学の単位のために留学するケースもありますが、現地大学の学位の取得が目的ではないので、数日~1年未満という短い期間で、コストは比較的に安く抑えられます。
ただ、数週間や数か月という短い期間なので、ネイティブと不自由なく会話するだけの英語力をマスターするには少し時間が短いです。
また1年という期間も、やっと英語力があがってきたと実感し始めた直後に帰国ということもありえます。
長期留学 (1年以上)
長期留学の場合は、現地の学校での学位取得が目的になることが多いです。
その場合、期間は最低でも1年以上、卒業まで数年単位とかかることになります。そのため、短期留学とくらべてコストは高くなります。
ただ、留学期間は長くなるので英語をマスターする時間は十分にあると言えます。
僕も留学当初は、YesとNoしか喋られませんでしたが、無事大学を卒業することができましたし、帰国後に受けたTOEICでも965点も簡単に取ることができるくらい英語は上達しました。
短期留学 | 長期(正規)留学 | |
---|---|---|
期間 | 2週間~1年未満 | 1年以上 |
目的 | 語学学校、交換留学 | 学位の取得 |
コスト | 比較的安い | 高い |
英語力 | マスターするには期間が短い。 | マスターするための期間が十分にある。 |
英会話スクールが必要な方はこんな人
英会話スクールの本質は、英語に”慣れる”ことにあります。リアルな英語に触れることで、英語への対応力を養うことができます。なので、滞在期間が短く、英語に慣れるまでの時間があまりない短期留学の方こそオススメです。
限られた時間を、「できるだけネイティブとコミュニケーションをとりたい!」、「英語の日常会話をできるだけマスターしたい!」という方は、留学前に英会話スクールに通うことでそのチャンスが広がります。
長期留学の方は、あとで解説する英会話スクールのデメリットがあるので、高いお金を払ってわざわざ通うより、留学後のほうが英語力の伸びははるかに良いので、無理に英会話スクールに通う必要はありません。
短期留学で、現地の人とのコミュニケーションをなるべく早く、たくさん取りたい方は行くべきです。
それ以外の長期留学の方などは、基本的には必要ではありません。
英会話スクールに行くメリット・デメリット
短期留学の方で、効率よく英会話を勉強したい方は英会話スクールに通うことをオススメします。
その時のポイントが、オンラインでネイティブ講師とマンツーマンのスクールを選ぶことです。
英会話スクールのメリット
オンライン、マンツーマンの英会話スクールを選ぶ理由は以下になります。
1つずつ説明します。
- グループレッスンだと他の人に時間を取られる。
- ネイティブの人と話すことに対して抵抗感が減る。
- 英会話に対する、”気づき”と”理解”を蓄えておける。
1. グループレッスンだと他の人に時間を取られる。
まず、グループレッスンだと講師が生徒1人に割ける時間は短くなります。1レッスンの限られた時間で効率よく英語を身に着けていくには、インプットした英語をレッスン中にたくさんアウトプットすることが重要です。留学前の忙しい時期に効率よく英語を勉強するには、グループレッスンよりマンツーマンをオススメします。
また、マンツーマンのオンラインレッスンでは、レッスン時間を自分で決められるスクールが多数あります。留学出発までに自分のペースで柔軟にスケジュールを組める点もメリットがあります。
できるだけ、インプットとアウトプットをたくさんするよう意識しておこう。
2.ネイティブの人と話すことに対して抵抗感が減る。
日本に住んでいると、ネイティブと会話をする機会はとても少ないと思います。そんな中、海外でいきなり英語で話しかけられると、日本では味わえない英語のリアルなスピードとリズムに戸惑うかもしれません。
また、日本人は間違った英語や下手な英語をしゃべることに恥ずかしさや抵抗感がある方が非常に多いです。ただ、現地に行くとたとえ下手な英語でも、相手に自分の考えを伝えていかなければいけません。
そこで、英会話スクールでネイティブ講師と会話をしておくことで、英会話のスピードとリズムに慣れておき、また話すことへの抵抗感を少しでも減らしておくと、コミュニケーションに積極的になれます。
3. 英会話に対する、”気づき“と”理解”を学べる。
これが最も重要なのですが、ネイティブと話をすることで、英会話に対しての、”気づき”と”理解”を学ぶことができます。
”気づき”と”理解”というのは、こういう場面ではこういう英語の言い方をするという、決まり文句などを知識として知っておけるということです。例えば、その日初めて会ったときは、
Hey, how’s it going?
I’m good, thanks. How are you doing?
(ご存じの通り、 I’m fine, thank you. And you? とは言いません。)
Good.
こういった決まった流れの表現と返し方を知っているだけでも、現地での対応力はまったく違ってきます。
また、うまく聞き取れなかった時の、“What’s that? “(何て言った?) や、相手にもっとゆっくり喋ってほしい時の、“Can you please speak slower for me?” (もっとゆっくり話してもらえる?)など、なるべく多くの表現を理解しておくと、現地での生活に馴染みやすくなります。
英会話の決まった流れや型に、気づいて理解しておくと、現地で楽です!
ただし、デメリットもある。
いっぽうで、英会話スクールにはデメリットもあります。主には以下の二つです。
- 高額なお金がかかる
- 週1,2回程度のレッスンで話せるようになるわけではない
1. 高額なお金がかかる
当然ですが、英会話スクールに通うためにはお金がかかります。比較的安いオンラインのマンツーマン英会話スクールもありますが、講師がネイティブではないフィリピン人だったり、レッスンの質が低くリアルな英会話を学べない場合もあります。
ですので、留学前でお金をなるべく使いたくない方には負担が大きくなります。
特に長期留学者の方は留学費用が大きくなりがちなので、そういった意味でも英会話スクールはオススメできません。
2. 週1,2回程度のレッスンで話せるようになるわけではない
英会話スクールは、週に1~2回のレッスンを60分という場合が多いですが、それ以外で英語を話さなければいけないシチュエーションは日本に住んでいる限りは多くはありません。
留学でなぜ英語が上達するかというと、日本語がまったく通じないからです。常に英語に囲まれている環境では、英語を話せなければ生きてはいけません。その切迫感が英語を上達させるのです。
せっかくレッスンでアウトプットをしても、外で日本語だけに囲まれて生活をしている間は英語は話せません。日常ではなるべく英語でインプットしておき、英会話スクールでアウトプットをするなどの工夫が必要です。
英会話スクールが不要な人
長期留学の方や短期留学でもそこまで効率を求めていない方は、英会話スクールではなく独学で充分です。
僕が留学前におすすめする勉強方法は2つあります。
- リーディング (多読をする)
- シャドーイング
1. リーディング (多読をする)
留学前の独学でまずオススメなのが、リーディングです。
長期留学で、現地の大学で勉強をする場合は、とても多くの宿題に苦しめられることになります。中でも、教科書を何ページも読まなければいけない時は、(あたり前ですが) すべて英語で読まなければならない上に、授業についていけるように意味まで理解しなければいけません。日本語のテキストを読むよりも何倍も大変です。
そのため、なるべく留学前から英語の本やテキストをたくさん読んで、文章に慣れておきましょう。リーディングは、文法や語彙力のアップ、ライティングやスピーキングにも役立ちます。
自分の興味のある分野の英語の記事、または小説を読むと、飽きることがないのでオススメです。僕は、よく村上春樹の小説の英語翻訳版を読んでいました。村上春樹作品は、使われている英単語は単純で簡単なのに表現が奥深いので、初心者でも楽しく読むことができます。
2. シャドーイング
とても有名な勉強法ですね。
シャドーイングは英語の発音やアクセント、会話のリズムに慣れるためにとても便利です。
コツは難しすぎる教材は選ばないこと。自分の聞き取れるレベルより少し難しいくらいの教材がオススメです。今はYoutubeにもシャドーイング練習用の動画はたくさんあるので調べてみてください。
どちらにせよ、留学後の努力は必要!
今回は、留学前に英会話スクールが必要かどうかは期間で決める、ということを解説しました。
まとめると、行くべき方のポイントは以下です。
- 短期留学
- 英語に不安がある
- 現地の人とのコミュニケーションをなるべく早く、たくさん取りたい方
ただ、留学前の英会話スクールは基本的には必要ありません。結局は留学後の努力が大事だからです。
「日本では英語の成績はそこそこ良かったのに、いざネイティブと話すとまったく何を言っているのかわからない。」 そんな絶望感を乗り越えることができるかどうかが、留学の成功のカギを握っているのです。
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